人口減の問題に対して日本政府は真剣に対策を講じているか?

最近の閣僚の相次ぐ辞任騒動、また安倍元首相の狙撃事件に端を発した一部の宗教団体向けに照準を絞った対応ばかりのニュースがマスコミで取り沙汰されていますが、日本政府は一体、現在日本の人口減という重要な問題に対して、具体的な対応策を何か打ち出そうとしておられるのか、全くその類のアクションやメッセージが発せられていないような気がしております。皆さん、どう思われますか?

最近多発している常軌を逸した北朝鮮によるミサイル発射問題に対する対応もそうですが、国の存続に係る重大な事案に対しての真剣味のある対応が何も見えてこないのは一体何故でしょうか?

大臣の辞任騒動など正直どうでもいい話であり、ニュースで報じる価値のない話題だと個人的には思います。結局誰が大臣になっても、実務を司る優秀な官僚によって運営されている日本は、大臣が代わっても基本何も支障が生じないということは分かっています。

日本国の政治家とは、国の将来についての重要な問題や課題を常に念頭に置きながら敏感にそしてアクティブに行動すると共に、大きな方向性や方針・対応策等について、国民に対して分かりやすく打ち出していく姿勢が求められるはずです、が、誰一人、こうした活動を実践している国会議員を、最近私は見たことがありません。

とりわけ人口減は深刻な問題です。まだ具体的に実感していないだけの話ですが、以下の事例を見て頂ければ明らかなように、日本の国力低下を引き起こす人口減の動きは、既に待ったなしの状況に直面しています。

先日訪れた鳥取県の推計人口は、2022年11月1日時点で543,262人、それに対して、直近2021年度の日本全国の人口減少数は618,475人です。ということは、この1年間の人口減少数が仮に「鳥取県」に集中して発生していたとすれば、鳥取県の人口が「ゼロ」になることを意味しています。鳥取県から人が誰もいなくなるということです。極めて恐ろしい数字だと思いませんか?

これは、先日鳥取出張に同行されたある知人の方から指摘を受けて知った事実でしたが、一つの県がなくなる程の減少のインパクトが既に起こっているという事実を実感しました。

首都圏の人口密度の高い場所に住んでおられる方々には、普段あまり実感できない事象かもしれません。そして、この人口減の問題は、随分前から既に分かっていた話のはずです。国会議員の先生方は、この間、一体何をしてこられたのでしょうか?

こういうシリアスな問題だからこそ、今から早目に有効な手を打つべく検討すべき事案だと思います。国民一人一人がこの事実をきちんと認識して、色々な対策案を挙げていく必要もあると思うのです。

現職の国会議員の先生の方々に敢えて申し上げるべき事項ではないですが、何しろ、日本の政治家には、危機感が乏しい、特に世界の中での日本のステイタスが年々大きく低下している事実を直視できていないと思います。常に内向き思考、基本英語を話さない・話せない、外国人労働者の受け入れ問題への消極的な姿勢、高齢者への介護体制に関する問題先送り等、どれを取ってもアクティブなアクションが見られず、問題先送り体質の傾向が蔓延っていると感じます。痛みを伴う改革も時として必要だと私は考えています。

確実に今後の人口減と共に国力が低下していく日本、この国の舵取りを、今の国会議員に任せておいて本当に良いのかどうか、皆さまに聞くまでもない質問ですが、敢えて問います。本当にこのままでいいんですか?と。日本国民としては非常に寂しい思いで一杯です。

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