お取引様から決算書を取得できない場合の分析手法、対処法をお教えします(与信管理第三弾)

みなさん、お元気ですか?

さて、今回は、リスク管理コンサルの立場として「与信管理」について共有します。
第三弾です!

テーマは「お取引様から決算書を取得できない場合の会社の分析手法対処法をお教えします」です。

中小企業の経営者の皆様は、数多くご経験があるかと思いますが、今回は、お取引様から決算書を入手できないケースについてのお話になります。

業歴、取引の立場上、会社の大きさなど、様々な要因がありますが、、
特にお取引様が非上場企業の場合は、決算情報の開示には消極的な会社様が多く、余程の事情がない限り、決算書の提示要請に二つ返事で応じる企業様はかなり少ないのではないでしょうか。

だからと言って、現金決済や前払決済等ではない、「ユーザンス付の与信」を供与する販売先の決算情報がなくて良いというわけでは決してないです。
これは基本ですが、与信リスクを負うからには、販売先の定量分析は、極めて重要なチェック行為となります。

では、具体的にどのように対処したら良いのか?

この点については、弊社によるコンサル業務で分かりやすくご説明申し上げることができるのですが、ポイントを絞って申し上げますと、
定量分析を補完するデータの収集に努め、推定ベースでの大まかなお取引様の「バランスシート」を作成することにあります。

釈迦に説法ですが、決算資料を構成する主な資料としては、財政状態を示す「バランスシート(貸借対照表)」と、損益状態を示す「損益計算書」の2つがあります。

ここで重要なのは、お取引様と定期的なコミニュケーションを取るように努めることです。
できれば週次ベースがベターです。口頭で、決算情報を間接的に聞き出すことができれば、それを常にメモとして残し、その結果、その情報の蓄積が、推定バランスシートを作成することに繋がっていきます。

聞き方にも色々と工夫が必要です。「御社の売上金額はいくらだったんですか?」という質問より、「御社の売上は昨年対比で何%のアップダウンだったんですか?」の方が聞き易いですよね?

売上金額以上に、利益の数値の方は、相手方がナーバスになりがちです。

特に赤字企業の場合は、聞き方を工夫しなければなりません。ダイレクトに「赤字だったんですか?」とは聞かない方が無難ですよね。
昨年対比で見てどうだったんですか?期初の予算対比ではどうだったんですか?」という聞き方から入ると、色々な話を聞き出し易いです。

みなさまには、常に変化に気を配ることを念頭に置かれ、定期的な決算情報に繋がる情報を粘り強く聞き出し、記録に残しストックしていくことが重要です。その為のテクニックはいくらでもあります。

バランスシート関連の情報の聞き出しは、中々ここでは細かくご説明はできませんが、バランスシート上での重要な勘定科目である、売掛金在庫借入金等を聞き出す誘導質問はいくらでもあります。

いずれにしても、例え決算書を入手できなくても、決算書を推定できる情報は、日頃からの地道なお取引様とのコミュニケーションを通じて得られることができ、それに基づき、そのお取引様が信用面で大丈夫な取引先かどうかは、ある程度見極めをつけることができるのです。

それから、もう一つ忘れてはならないのが、有料にはなりますが、信用調査機関が発行する企業の「信用調査レポートの活用」です。
このレポート内容にもいくつか種類があり、それによって料金が異なります。

大手では、帝国データバンク東京商工リサーチの2つがあります。

1社毎のスポット契約ですと、レポートの取得料金が少し割高になりますので、ここはある程度複数の客先を対象にしたボリュームディスカウントを得るべきでしょう。

それから、信用調査機関が独自に保有・入手している信用情報」の存在について触れざるを得ません。
これを有効活用することにより、決算書を取得できない取引先への有力な信用スクリーニングが可能になります。
これは絶対に活用することをオススメします。

具体的な信用調査機関との交渉の仕方や、サービスメニューの内容については、個別に弊社宛にお問い合わせ頂ければ、詳細にご説明させて頂きます。

みなさん、弊社では今後YouTube動画を使用しての「初心者向け与信管理講座」も開催していく予定でおります。
どうぞご期待下さい。

Rユニコーンインターナショナル株式会社
代表取締役 髙見 広行

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