昭和の怪物、江川卓の功罪を語る!

皆さん、今回は「野球」をテーマに語らせて頂きます!

私も小さい頃、野球を本格的にやっていたことは既にブログでも流している通りですが、高校3年の夏まで真剣に向き合って真面目に甲子園出場を目指していました。勿論、結果は予選敗退でしたが、今でも学生時代に野球をやっていて良かったと思っています。

さて、今回は、雲の上の存在であり、「昭和の怪物」と称されたあの大投手を取り上げさせて頂きます。そうです、江川卓さんです(以下敬称略)。

良くも悪くも私の記憶の中では、江川卓が今でも日本ではナンバーワンの投手であると確信しています。しかも、球種は、何とストレートとカーブの2種類のみです。如何に、コントロールがずば抜けて良かったのかを物語っているように思います。

小さい頃大の巨人ファンであった私が、あの世間を大きく騒がせたドラフト時の江川事件(空白の1日事件)を受けて、巨人ファンでなくなってしまったのは紛れもない事実です。多くの巨人ファンを失ったあの大事件、あれからドラフト制度にも変化をもたらしました。例えば、逆指名制度の導入などです。

他方で、プロ野球選手としての現役生活はわずか9年に留まり、200勝を達成することもなく、潔く引退していく姿は、入団時のゴタゴタとは実に対照的な出来事でした。

江川を生で見た実績はそれ程ないのですが、一つだけ鮮明に覚えている場面があります。それは、後楽園球場決戦となった巨人と日本ハムとの同じ本拠地同士の1981年の日本シリーズ第6戦(10月25日(日))で、江川が最後のバッターをピッチャーフライに仕留めて自らウイニングボールを掴んだ瞬間でした。あの時はデーゲームで、確かバックネット裏の2階席で観戦していたと記憶しています。中学3年の秋で、当時の野球部の友達数人と観戦した思い出に残る1戦でした。

あのような日本一を決める大試合で、ピッチャー自らがウイニングボールを掴む瞬間を見たのは、これまで生きてきた中であの試合しか記憶にありません。一説では、わざと意図的に打者にピッチャーフライを打たせた、とまで言われる勝利の瞬間でした。

それ以外には、江川の全盛時の名古屋球場での中日戦の最終回9回の、彼の球の速さをテレビ画面を通して見た時、衝撃が走りました。キャッチャーは間違いなく中腰になってほぼ立ちあがろうとするばかりの高めのストレートでしたが、いずれのバッターも勢いに負けて、あの手元で浮き上がってくるように見える魔球に空振りを喫することになるのでした。当時の球速表示では145キロ前後でしたが、現行の初速を採る表示方法ではおそらく155キロ以上は出ていたと推測されます。

そして、あのオールスター戦での8者連続三振の場面も当然テレビで観戦していました。あの先輩の大投手であった江夏さんの9者連続三振という偉大な記録に次ぐ記録でした。これも一説では、江川は9人目に振り逃げ出塁させて、江夏の記録を塗り替える10者連続三振を狙っていたとも言われています。

最近、彼の高校時代の映像もYouTube等で見ることがあるのですが、作新学院高校時代の彼の投球は異常に高いレベル感と、普通の高校生では絶対に打てない迫力を感じました。結局、高校時代、甲子園では優勝を飾ることはできませんでしたが、今でもなお記憶に残る大投手として、彼のことを覚えている方は多いかと思います。

あのドラフト事件ですっかり世の中では悪役、嫌われ者というレッテルを張られ、その後の沢村賞の選考でも落選してしまい、不運を背負うことになるわけですが、最近出くわした彼のYouTube動画「江川卓のたかされ」をよく見る機会があるのですが、実にこれまであまり語られてこなかった彼の人間性や性格が垣間見れて、とても興味深く思っています。

確かに、話し方や声のトーン、横柄に見える態度など、受け手に好印象を与えない側面がある一方で、実はとてもシャイな面があり、これまで真面目に野球に取り組んできた姿勢を知ることができて、彼のことを再評価している次第です。というより、元々江川のことが好きだったのかもしれませんね。

江川卓の功罪を語る上で、やはり最後に彼にはやり残したことが一つだけあります。是非とも、個人的にはどこかのチームの一軍の監督を務めて欲しいのです。巨人でなくてもどこでもいいです。もう年齢的に限界の時期に差し掛かっているかもしれませんが、2年でも3年でもやって欲しいです。その上で、功罪について、改めて持論を展開させて頂きたいと思います。

野球をやっていた者として、そして同じポジションの投手をやっていた者として、江川卓という存在は絶対に忘れられない存在であり、彼の今後の動向にも注意深く見守っていきたいと思っています。

野球の大ファンより

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