競馬発祥の地である英国ニューマーケットを訪ねて

今、英国ロンドン郊外のケンブリッジから程近い、競馬発祥の地としても有名なニューマーケットという町に来ています。ここで、今年は1月30日と31日の2日間に亘り、タタソールズ主催のFebruary Salesというサラブレッドのセリが開催されるのです。

過去に英国ロンドンに4年間程駐在経験があり、ケンブリッジにも観光で何度か訪れたことはあったのですが、このニューマーケットには一度も来たことがありませんでした。英国は今EUからの離脱を控え、又皇室一族の一部離脱問題で大きく揺れている国ではありますが、電車の窓から見えてくる風景は実に長閑で、のんびりと感じることのできる場所です。元々物価は総じて高い国ですが、米国ほどガツガツしたところがなく、人間の住む場所としては英語も使用できるとあって、日本人にはきっと人気のある場所であると感じます。

今回羽田空港からJAL深夜便を使ってロンドン入りしたのですが、まず一番驚いたのが英国への入国審査手続が大きく様変わりしていることでした。これは日本人にとって実にありがたいことなのですが、まず事前に記入すべきLanding Cardの提示が不要になったこと、そして何よりも日本のパスポート保有者(一部未成年者は除く)は自動化ゲートを使用して、簡単に入国できることになったことです。これはつい最近変更になったばかりのようで、以前のような長蛇の列に並んでの長時間に亘る待機時間が解消され、非常に快適でした。その後の税関検査も実質スルーで通過でき、大幅にストレスが軽減できました。

空港からの地下鉄や電車等の交通網も整備されていて、ロンドン中心部へのアクセスも簡単で、ロンドン中心部のキングスクロス駅という主要駅から郊外のケンブリッジ駅までも電車でわずか1時間と知り、ケンブリッジがそんなに便利な場所にあることを改めて再認識しました。ニューマーケット駅へは、ケンブリッジ駅で乗り換えて、単線の支線で一駅目になります。と言いましても、ニューマーケット駅自身はケンブリッジ駅と異なり、無人駅に等しく、非常に寂しい駅でした。タクシーの待機もない本当に夜到着したら迷子になりそうな駅でした。そこから徒歩10分位の場所にあるホテルを今回予約し、無事にチェックインしました。到着後の食事の方は、実にありきたりですが、ランチは地元パブでの久方振りのフィッシュアンドチップスとパイントグラスでのラガービールを注文、夕食はホテルから徒歩圏内の場所にある南インド料理屋でのインドカレーを堪能しました。

ランチ前には、お店の物色を含めニューマーケットの街の中心部を散策し、そしてランチ後には一度は訪れてみたかった「ニューマーケットローリーマイルコース」の現場を外から視察してきました。残念ながら現在は閉鎖期間の為、敷地内には入れませんでしたが、外からでも十分にその競馬場の雰囲気と歴史を感じ取ることができて幸せでした。街の中心部から徒歩で片道30分程、往復で1時間に亘る、時折風が吹く中でのウォーキングでしたが、天気は何とか持ち、快適な運動の時間を過ごすことができました。

皆さんも是非一度このニューマーケットという町を訪れてみて下さい。きっと英国の歴史の奥深さを再発見することになるでしょう。