新潟県の酒蔵 「妙高酒造」様を初訪問!

今年になって高校時代の友人を介して紹介された新潟県上越市の伝統ある酒蔵「妙高酒造」様を先日初めて訪問して参りました。

8月の猛暑の中、東京駅から新幹線に乗車して2時間程で到着する上越妙高駅で下車し、そこからお迎えの車で10分程度の場所の平地に、妙高酒造様は存在します。とにかくその日の暑さも半端ではなく、そのような猛暑の中で、最初に事務所内で、挨拶、自己紹介等を行い、弊社の日本酒ビジネスの概要につき簡単に説明を行った。その後、杜氏が直接案内する形で、蔵内の見学をゆっくりとさせて頂き、最後に、同蔵の代表銘柄である「妙高山」の8種類のお酒の試飲までさせて頂きました。

創業1815年、200年の歴史を超える妙高酒造様の蔵の規模は往時を偲ばせる大きな器の製造設備を擁しており、かつての製造量に見合った大規模なスペースと大型の設備機械が設置されていました。特に最も印象的だったのは、室のスペースの広さでした。これまで自分が見てきた中では、最大のスペースを有していると思われる規模の室でした。

新潟県の日本酒の酒質の特徴と言えば、言わずと知れた淡麗辛口。昔から日本酒好きが強く惹かれる日本酒王国と言われる場所のお酒である。妙高酒造様のお酒も、その伝統をしっかりと守り続けてきており、辛口趣向のとても美味しいお酒でした。

他方で、新潟県でも昨今、新しい日本酒の動き・風が吹いていて、辛口一辺倒ではない、旨口という趣向で「淡麗旨口」のお酒を醸す新進気鋭のお酒も登場してきています。これはこれでまた美味しく、日本酒王国である新潟県の底力を再認識させられる名酒が市場に出てきております。

逆に言えば、新潟県内での日本酒の競合が激しく、少しでも知名度に劣るお酒は市場の中に埋もれてしまうリスクを抱えていることになります。もはや新潟の酒というだけでは、簡単に売れる時代ではなくなってきているということを意味しています。

弊社にとっては、新たに新潟県のお酒を弊社で販売できるメリットは依然として大きく、日本酒ファンの求めるお酒として今なお価値ある存在と見做されています。

そして同蔵のもう一つの強みと言えば、昨季まで、全国的にも知名度のある新潟県ではレジェンドと称される酒造りマイスターが杜氏として存在していたことにあります。日本三大杜氏の一つである越後杜氏の流れを汲む同蔵の杜氏、そして、何と今年より、杜氏が次の世代にバトンタッチされることになり、10月以降の酒造りシーズンに突入することになります。

訪問当日に新杜氏の方にお会いしたわけですが、とても人間味溢れる優しいご性格の方で、また、これまで酒造りに真摯に取り組まれてきたことが顔つきからも見て取れました。今から緊張感を抱きつつ、1年目の酒造りに入ります。個人的には、今年の冬に再度蔵を訪れて、酒造りのお手伝いに従事したいという気持ちになりました。心より応援しております。

私個人が考える同蔵の今後の課題としては、全国的なレベルでもっと知名度を上げていく必要があること、そして、新杜氏を迎えたタイミングで新たな趣向の個性ある日本酒を世に提供することにあると思いました。

期待が膨らむ妙高酒造様の10年後の姿。今回の出会いが両者にとって吉となる様、お互い切磋琢磨して、国内外問わず、日本酒マーケットでより存在感を増した存在になっていきたいと考えております。

秘蔵の日本酒 高見酒店

店長:唎酒師タカミン(髙見 広行)

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