念願の大阪万博訪問の成就と見えた大きな課題!

少しずつですが、時折暑さも陰りが見えてきたような錯覚を覚えるのは私だけでしょうか?まだまだ油断は禁物ですが、日本独特の素晴らしい秋の到来を心待ちにするばかりです。

さて、先日9月頭に、家族3人で2025大阪万博に行って参りました。土日の1泊2日の旅程で、2日間共に入場チケットをゲットして会場に足を踏み入れてきました。

開幕当初はとやかく不評の多いイベントで、工事も完了しないままの疑心暗鬼での幕開けでした。赤字覚悟のイベントで、当初の入場者数は大きく伸び悩んでいたかと記憶しています。ところが、夏を境に、追い込み的な感情に駆り立てられた日本国民に加えて、海外からの観光客の方々の訪問候補の一つにも加わり、賑わいを見せるようになり、先日の訪問時には会場内は人人人で溢れる混雑状態となっていました。

私個人的な大阪万博の思い出は、何と言っても、前回開催の1970年大阪万博です。

当時私は4歳で、母と2人で新幹線に乗って行く予定にしていたのですが、直前になり母が高熱で体調不良となり、已む無く万博訪問を断念した経緯がありました。子供心にとても残念に思っていました。

そして時を越えて、55年後の2025年9月に、そのリベンジを果たすべく、2025大阪万博を訪問することができたことは、理由はともかく、個人的に達成感を感じた瞬間でした。暑さとの闘いで疲労感ばかり残る訪問ではありましたが、充実感もありました。やっぱり行って良かったと思っています。何よりも中学生の娘も楽しそうに過ごしてくれたことで親としては安心しました。

他方で、個人的な意見ながら、2025大阪万博に対して色々と今回見えた課題点についても、以下に申し述べておきたいと思います。

まずは、暑さ対策についての不備について指摘せざるを得ません。

予め今年の日本の夏の暑さは天気予報等より予想できていたにも拘らず、異常な暑さを防御する対策が不十分であると現地で強く感じました。予算との兼ね合いもあったとは思いますが、尋常な暑さではない日本の夏をやや軽視していたことに対して、主催者に猛省を促したいと思います。

具体的には、1)人気のある有名パビリオン入場者の行列での待機時間が3時間に及ぶ時間も続出していたわけですが、入場整理券(QRコード付))を事前に配布して、最大限物理的に並ぶ時間は30分以内に収めるべきではなかったでしょうか?あの炎天下の中では、高齢の方、お身体に不安を覚えている方々には大変過酷な環境であったと推察します。

次いで、2)スペースにもっとゆとりのある冷房完備のフードコートの設営(最低でも2ヶ所)が必要ではなかったと思いました。何せ個別のお店が各々軒を並べるスタイルで、かつ店外での飲食スペースも多く、更には座席不足で携帯チェアを持参する方も結構目立ちました。機能的・合理的な空間演出という意味でも、配慮の行き届いたおもてなし精神が伴う「日本らしさ」を見せて頂きたかったです。

3)一部設置はされていたものの、冷風装置やミストを出す機械装置の設置等、来場者が屋外で滞在する時間が長い状況を考慮した対策が不十分であったと思いました。所々に部分的に存在するだけで、あれでは全く機能していないと感じました。他方で、日傘の貸し出しサービスを行っていることに対しては好感が持てました。特に今回、入場ゲートに入る前の約1時間程度の立ったままの待機時間は、地獄に感じました。友人からのアドバイスで、日傘、帽子、サングラス、タオル(冷製)、携帯扇風機等の持参を勧められておりましたので、多少対処はできましたが、土日の2日連続ともなるとちょっと厳しい状況でした。

勿論、事前の準備をきちんと行っていたかと指摘されれば、軽く見ていたところも多く、反省点もあるのですが、それにしても酷暑と混雑の2つで、埋め尽くされた2日間でありました。

最後に、土曜日の夜に開催された夕刻の花火大会は、実に素晴らしく、一瞬でも清涼感を与えてくれた、非常に思い出に残る10分間(もっと短かったかもしれません)となりました。幸いにも、花火に纏わる事故はその日は発生しませんでしたが、後日のニュースでは、風の関係か、被害が出た事例もあり、昨今花火大会の開催には慎重な運営が求められていると言えます。

間も無く終了する2025大阪万博、施設跡地の再開発・再利用にも注目が集まりそうですが、あの象徴的な木造製のリンクの巨大さには、訪れてみて初めて実感しました。

リスク管理コンサル 髙見 広行

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