ワインとの飲み比べ会を終えて思った日本酒の実力と素養について
皆さん、お元気ですか? 12月も下旬、2021年も残りあとわずかになってきました。
今年11月に2回に亘って実験的に開催しました、
ワインと日本酒の飲み比べ会を経験して思ったこと、感じたことを、ここでも披露させて頂きたいと思います。
まず結論から申し上げますと、対食事との観点で見た場合、ワインの持つ実力は予想以上に高かったということです。
ある意味、いずれの会でも日本酒が劣勢であったと認めざるを得ません。
あらゆる食事に寄り添うことを強みにしていた日本酒ですが、ワインはその上を行っていました。
その最大の要因は、ワインは泡系もあれば、白、赤など、多種多様な酸味のあるアルコール飲料だということです。
正直、日本酒以上に食事の種類を選ばない、万能酒だということです。
だからこそ、世界中の人達が最も好んで、毎日飲んでいるお酒だということになります。あらゆる味付けの食事を受け入れる際の許容範囲が広いということです。
刺身を含む新鮮な魚介類や出汁のきいた鍋物などには、圧倒的に日本酒の持つポテンシャルが存分に発揮されて、ワインとの優劣を競えることになりますが、肉や脂もの系や、味付けの濃い料理などにおいては、どうしても酸味に勝るワインに軍配が上がってしまうことになります。
その意味では、今後この種の「異酒」飲み比べイベントを開催するに際しては、つまみとなる食事の食材選びにもっと細心の注意を払う必要があるということです。
同時に、通常の日本酒だけの酒の会と比較して、どうしても酒量が増えてしまいがちになり、最後の方で冷静に飲み比べを行えるような状態になっていないということを強く感じました。
「食材の慎重なセレクト」と「酒量のセーブ」は、次回開催時に徹底して対処したい課題だと思っています。
他方で、お酒に非常に敏感なワインファンの方々に、秘蔵の日本酒に触れていただく機会を作るというのは、大きな意味があり、このような「異酒」交流のイベントが、ワインファンの方々に日本酒の持つ潜在的な魅力に気付いて頂く場となり、それが新たな日本酒ファンを作っていく場になりえるということを、強く実感しました。
来年以降、現状では2月あたりに、川崎の武蔵小杉のあるワインバーを会場にして、イタリアワインやニューワールドワインとの「異酒」格闘技戦を是非とも開催したいと思っています。
実は、この会場でこうしたイベントを行うことをコロナ禍の前より企画していた経緯があり、ここは絶対に実現したいと思っています。
ここのお店のシェフが振る舞うイタリア料理全般に強く惹かれ、料理のセンスとワインのセレクトが抜群であることから、日本酒陣営としても相手にとって不足なしといった状況です。
次回はデザートラウンドでも、競演を実現させたいですし、日本酒側は日本酒カクテルも投入して、日本酒のバラエティーさを強くアピールしたいと思っています。
Rユニコーンインターナショナル株式会社
代表取締役 髙見 広行