オペラの殿堂!イタリアミラノの改修前のスカラ座での思い出を語る

さて、2025年も10月に入り、徐々に朝晩あたりは秋の気配を感じる瞬間を感じる時があります。

2001年の暮れであったか、あの世界的なオペラの殿堂である、イタリアミラノの「スカラ座」を生涯一度だけ訪れたことがある。

勿論、オペラの観劇で、演目は、今でも忘れもしない、イタリア人のオペラ作曲家のジュゼッペ・ヴェルディの「イル・トロヴァトーレ」であった。
『イル・トロヴァトーレ(Il Trovatore)』は、全4幕からなるオペラで、1853年ローマで初演されたヴェルディ中期の傑作の一つとされる。「イル・トロヴァトーレ(Il Trovatore)」とは、イタリア語で「吟遊詩人」を意味します。

当時のミラノ・スカラ座管弦楽団の指揮を執り仕切り、同劇場の音楽監督を務めいたのが、今も存命のイタリア人指揮者のリッカルド・ムーティでした。そして、スカラ座を私が訪れた時に指揮棒を振ったのが、まさにそのムーティだったのでした。これは本当に幸運でした。

とにかくこれまで自分自身が数多く見てきたオペラ観劇の中で、紛れもなく最も思い出に残る、そして素晴らしい演目内容であったと今でも強く思っています。

そして、今思えば、改修前のスカラ座には気品と風格があり、何とその時、所謂一等席に当たるボックスシートで観劇したことが良き思い出です。

スペースは決して広いとは言えない感じで、確か6人から8人が座れるスペース(椅子)が置かれていたやに記憶していますが、かなりの圧迫感のあるスペースでしたが、いざオペラの演目が開始すると、実にそのボックスから見える舞台の光景が、ロマンティックかつ絵になる光景でした。

途中の幕間には、タキシード姿やドレスに身を包んだ観劇客がシャンパングラスやワイングラスを傾ける場面も多く垣間見られ、やはり超一流のオペラ観劇の雰囲気は最高のものでした。

最後に、オペラの内容についてはここで具体的に触れることは避けますが、一つだけどうしても皆様にお伝えしたいことがあります。
それは管弦楽団を指揮するムーティの厳しい態度と姿勢でした。幕間はおろか、演奏中にも拘らず、楽員団の気合いの抜けた、自分の思い描いた演奏とかけ離れた演奏振りに、怒りを覚えたかのように、激昂していた様子を目にした時でした。

その時のムーティはまだ若い、と言っても、丁度今の私と同じ世代の60歳位だったわけですが、とても若々しく見えて、パワフルで、とんでもない指揮者が世界にはいるんだなあと思っていたら、その後、あの日本でも有名なウィーンフィルのニューイヤーコンサートにも何度も指揮者として抜擢されることになり、最後は、私の米国駐在時代にシカゴ交響楽団の音楽監督(最終的には終身名誉音楽監督)に就任し、シカゴのコンサートでお目に掛かったのが現状最後にはなりますが、後にこうして世界的な指揮者に登り詰めていく大指揮者にスカラ座で出会していたことが、とても今では印象的な出来事として鮮明に記憶に残っています。

クラシック音楽の大好きなリスク管理コンサル 髙見 広行

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