敢えて物申す!超一流の日本人メジャーリーガー達へ

さて2025年も1月の下旬に差し掛かりました。年が明けたかと思いきや、こうして毎年のように1ヶ月がスイスイと過ぎ去っていきます。

時間は大切に過ごさなければならない、人間の一生は有限であり、ということは1日1日自分が生きていられる時間が日々短くなっていっているということで、少し寂しい思いがしますが、そもそもオギャーと生まれた瞬間から誰しもがその宿命を負っているわけであり、還暦間近の私の年齢のように歳を徐々に積み重ねていきますと、身に染みて感じるようになるわけですね。

さて、今回のブログ記事は、敢えて厳しいことを指摘するのですが、日本のマスコミでは決して指摘しない話になるかと思いますが、ずっとこれまで自分が感じていたことなので、躊躇なくこのタイミングで敢えて申し上げたいと思い記しました。決して、これから話の対象となるスーパースターと呼ばれる超一流の日本人野球選手については、個人的に何も恨み辛みはございません。私自身もかつては野球を本気でやっていた者ですので、心から尊敬すべき選手であることは最初にお断りしておきます。

私はここ最近の話として、2つのニュースを拝見して心底がっかりしました。

まずは、誰もが認める真の二刀流メジャーリーガーである大谷翔平選手です。昨年のシーズンで投手としてはリハビリ中でありながら、打者に専念して所謂あの50-50を史上初めて達成した偉大な選手です。このシーズンは冒頭に自身の通訳に関連した大事件に巻き込まれ、本当に精神的に厳しいシーズンを迎えましたが、彼の残した成績は圧巻としか言いようがないもので、しかもトレードして1年目でワールドシリーズ制覇を成し遂げる偉業を達成しました。

ただシーズン中からずっと気になっていたのが、大谷翔平選手のインタビューシーンでした。

それは、「何故英語で彼は語りかけようとしないのだろうか?」という極めて純粋な疑問でした。

あれだけのタフな精神力と根性と野球に懸ける情熱と努力があるにも拘らず、何故メジャーリーガーの本場の言葉を自分の言葉で話そうとしないのか?大きな不満を持っていつも見つめていました。例え、冒頭部分だけでもいいので、積極的に英語で話せば、もっともっと地元のアメリカ人のファンが増えるのに勿体無いと、思っておりました。

そして、私は、3度目のMVP発表のタイミングでの彼のインタビューを見ました。結果は、本当に愕然としました。奥様と愛犬と共に最高の笑顔でインタビューに答えていましたが、私の心には響かなかったのです。

あの前任の通訳の方の問題を受けて、大谷選手は基本一人で色々とチームメンバーと英語で語りかける場面も多かったと推察します。それなのに、何故肝心な場面で自分の言葉を発しないのか、心より残念でなりません。

日本人は昔から語学に関しては完璧主義者が多く、人前で恥をかきたくない、きちんと通じる文章を話さなければならないという強迫観念を持っている方が多いと思いますが、一生懸命自分の言葉で話をしようとする人に対して、ただ語学レベルが低いからと言って、誰が馬鹿にしたり、笑ったりするでしょうか?

日本の相撲界を見れば、多くのモンゴル人の方々が来日し、文化の大きく異なる世界で研鑽を積んでいます。番付上位に来るモンゴル人の方も多く、日々苦労しながら稽古と日本語の勉強に取り組んでいると思われます。そして、優勝インタビューなどの場面で、堂々と通訳を置かずに日本語で受け答えをしている力士が多いのです。相撲は日本の国技であり、日本人にもっと強い力士が出てきて欲しいという願望はあるものの、やはり根性の持ち方が違うモンゴル人の気迫に負ける面が多く、挙げ句の果てにきっちりと彼らは日本語までマスターしています。郷に入れば郷に従え、の精神ですね。

それに引き換え、大谷選手は野球の本場であるアメリカ本土に乗り込み、極めて素晴らしい成績を残してきているわけですが、そこに「語学」が追い付いてきていないのは、本当に同じ日本人として残念であり、敢えて申し上げれば、まだ日本という殻に閉じ籠ってしまっているのではないかと思わざるを得ません。

そして、もう1つのニュースは、あのイチロー選手の米国野球界の殿堂入りというビッグニュースでした。

個人的な好き嫌いは別にして、イチロー選手がメジャーリーガーとして残した記録はとんでもない数字であり、年間最多安打数の記録は未だに破れられていない大記録です。まさに安打製造機そのもので、日米通算の安打数はこれぞとんでもない数字になっています。また引退後には、日本に来てアマチュア野球界との接点を作り、女子野球や高校野球の選手達との交流を続けている姿を見て、これまたイチロー選手らしい素晴らしいパフォーマンスだと思って見ておりました。

ただ、先日テレビで目にした米国殿堂入りの正式発表の後の彼のインタビュー内容が、予想はしていたとは言え、基本オール日本語で通していたことには、愕然としました。最初の数分だけでも英語で語りかけて欲しかったです。残念です。

さて、最後に、日本人のスポーツ界に属する選手の方々は、最近では野球以外にも海外を拠点に活躍されている選手は多いと思います。サッカーがそのいい例ですね。現在スペインで活躍する日本代表の久保選手などは、現地でとてつもない活躍を見せている一方で、彼のスペイン語は物凄いレベルにあることが分かります。サッカー界は、あの中田英寿選手を代表格に、海外に出た先で現地語をマスターする選手が結構多く見受けられます。私は個人的に素晴らしいと感じており、誇りに思える瞬間でもあります。

卓球界でも多くの日本人選手が中国に乗り込み、あの難解な中国語をマスターしている選手もかなり見受けられます。現地に溶け込んでいく真剣な姿勢を見せる証として、語学の習得があると思いますが、その点、野球界は遅れているように思います。

そして最後に極めつけだったのは、先日ロサンゼルスドジャースへの入団会見を実施した、期待の大型新人である佐々木朗希投手の会見シーンでした。オール日本語であるばかりか、手元にメモ用紙を持ってそれを読み上げるスタイルは本当にがっかりでした。最初の一言位は、英語で語りかける選手もいる中で、佐々木投手にはフレッシュな若手の一員として少しだけ期待していたのですが、残念でした。今シーズンでの活躍の期待がかかる選手だけに、是非とも英語もマスターして欲しいと思います。

以上、今回は、野球選手に少し照準を当てた形にはなってしまいましたが、特に、大谷翔平選手には1日も早い英語での完全インタービューの実現を心より願うばかりです。

リスク管理コンサル 髙見 広行

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です