「与信管理研修」で訴えたことを振り返る!

先般、あるお取引先様からのご依頼に基づき実施した「与信管理研修」。

今まさに与信環境の悪化に伴い、取引先に対する焦付きが発生している先が散見されます。かつてのバブル崩壊期程ではないにせよ、コロナ禍を経て今まさに企業倒産件数が右肩上がりに推移している状況にあり、販売会社様を主体に与信管理というものに注目せざるを得ない状況に直面しております。

今回は面着での会話を通して、より臨場感を持って頂きたいという思いもあり、オンラインでの受講も併用するものの、基本的に地方での各支社を巡業する形で、より直接対話を重んじる精神で、研修講師を務めて参りました。

研修時間は90分2コマを1セットとして、合計180分(3時間)で、対話形式を取り入れると共に、最後に2人1組での形式でのロールプレイングを試みる場も提供させて頂きました。テーマは、取引先に対して初めて決算書の提示を求める場面を想定し、片方が自社の営業マン、相手方が取引先の社長に扮するというもので、5分ずつ計10分の時間で、1人2役を演じるというものです。

取引先から決算書を直接取り付けることの意義を正しく理解すると共に、それが例え取引先から拒絶されるものだとしても、与信管理上、絶対に避けては通れないイベントであることを、受講者の方々に実感して頂く必要があると考えております。

今回の研修で特に私が訴えたかったのは、「与信」というのは、決して会社を舞台にした商売の世界だけに関係する話ではなく、一般の社会生活において我々個人個人が直面・関与しているということを、受講者の方々に実感して頂きたかったということでした。即ち、与信は身近である、ということです。

と同時に、「信用リスク」というものの本質を理解して頂くことでした。決して、貸倒れに代表されるような債権回収リスクだけに限定される狭い領域のリスクではないということです。その流れで、契約・成約行為に対して、もっともっと敏感になって頂きたいことも強く訴えました。中でも、商社という業態におて、特に買い(仕入れ)の行為が、信用リスク管理上、極めて重要な位置付けにあることを、再認識して頂きたかったということです。

総勢でトータル500名以上の方々に受講して頂き、最後に「確認テスト」を用意して、受講者の方々に対して、今回の「与信管理研修」の内容の理解度を確認するというフォローまでさせて頂きました。

弊社にとり色々と気付きの場面もありましたが、与信管理コンサルとして日々懸命に活動していることの証をまた一つ、弊社の歴史に刻み込むことができたように感じています。

与信管理コンサル 髙見 広行

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